ジミヘンを聴き進めると、同じ曲でも音源によって随分出来が違うことが判ってきます。

例えば、パープル・ヘイズとヘイ・ジョー。どちらも彼の代表曲ですが、手元にあるベスト盤(Experience Hendrix The Best of Jimi Hendrix)の音源と、VEVOで公開されているものが違っています。

そして、罪なことに?VEVOの方が魅力的なのです。まずはパープル・ヘイズから(ラジオ番組からの抜粋のため、冒頭にナレーションあり)。



ボーカルの切れや、全体のサウンド・バランスが素晴らしい。最後の悪魔的なコーラスもGoodです。ベスト盤(つまり、メイン・テイク)はオケとボーカルの噛み合わせが悪く、今一つノリきれません。

この音源は、同日に録音されたアウト・テイクのようで、「Jimi Hendrix Experience Box Set」(4枚組CD)に収められているとのこと。

次にヘイ・ジョーです。



この音源はベスト盤と同じテイクのようですが、ステレオの左右が逆転している。そしてこちらの方が定位が安定していて、曲の"うねり"感がよく聴き取れます。ただこの音源がどのCDに収録されているかは、今のところ不明。

以上、何が言いたいかというと、ベスト盤(あるいはオリジナル・アルバム)の限られた音源でジミヘンを評価するのは早計だということです。

一つの楽曲につきメイン・テイク、アウト・テイクが存在し、メイン・テイクにも、リマスターが存在する。加えて何種類ものライブ音源も存在する。それらを聴いていくうちに楽曲の全貌が見えてくる・・・といった具合。

いや〜、ジミヘンの音楽って面白い!!(ちょっと難儀だけど)。ハマり込むと抜け出せない気もするが・・・、引き返すなら今のうちかな??(笑)。


Jimi Hendrix Experience Box Set



Experience Hendrix: The Best of Jimi Hendrix